陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

旭岳温泉「湧駒荘」とスノーシュー散策

以前から気になっていた旭岳温泉「湧駒荘」へ1泊2日で行ってきました。

温泉と翌日体験したクロスカントリーコースをスノーシューで歩いたことを記します。

 

 アクセス

札幌→旭川

【高速バス】札幌→旭川[片道2,100円]※往復割引だと3,940円

【路線バス】旭川駅発13:11→旭岳温泉入口着14:44[1,480円]

 

札幌→旭川間は「高速旭川号」が30分に1本の間隔であるのですが、旭川電気軌道が運営する「いで湯号」は1日4本です。

 

おととし旭岳登山で利用したときは、駅前のローソンに券売機があったのでローソンに入ろうとしたところ、撤去したとの張り紙。駅前のバス案内所内の券売機でチケットを購入しました。往復割引とかはなく、往復で2枚購入しておきました。

 

旭川駅前】

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【バス案内所】

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【駅前スケートリンク

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 駅前には、滑走・貸し靴とも無料のスケートリンクがありました。平日昼間でも、そこそこ人がいました。

 

旭川→湧駒荘

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バスは普通の路線バスでしたが、荷物を置く棚がついていました。

スキーできている外国人が複数名、スーツケースとともにスキー板やボード持参だったので、バスの床はそれらでいっぱいでした。

終点まで行ってロープウェイで山頂にのぼって夕陽が見られたらいいなあとぼんやり考えていましたが、雪が降っていて夕方に山に行くのもいやだったので、宿へ直行しました。

 

湧駒荘の宿

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建物の外観は山小屋風。中はモダンな洋風でした。隅々まできれいに整えられていて気持ちがよかったです。

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ロービーには、暖炉があり、くつろげるスペースでした。

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本館の温泉の奥には、宿泊者限定の休憩スペースがあり、水やコーヒーがセルフサービスで利用できました。

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部屋は本館の和室でした。こちらは和風。部屋も隅々まで手入れされていて気持ちよくくつろげました。

www.yukoman.jp

 

温泉

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温泉は、本館に「シコロの湯」「ユコマンの湯」があり、21時で男女入れ替えですが、翌日21時まで利用できます。

新館には「神々の湯」があり、翌日7時まで利用できます。日帰りは「神々の湯」のみです。

 

シコロの湯

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奥が芒硝泉の「元湯」で一番温度が高いお湯で41度くらい。手前が「炭酸水素塩泉」で38.5度くらい。「元湯」に入ってから「炭酸水素塩泉」に入ると、体より冷たく感じるくらいでした。

「炭酸水素塩泉」は無色透明。元湯は笹濁り色です。

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反対側には、芒硝泉の「寝風呂」があり、こちらは37度位。ぬる湯というより、水風呂的な位置づけ。
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露天へ続く床は、炭酸カルシウムの結晶でゴツゴツしています。

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露天への渡り廊下です。外はマイナス10度を下まわっていますが、露天風呂から流れ出たお湯が渡り廊下に流れているので凍ることはありません。
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ホームページでは、冬季は本館露天風呂は閉鎖と書いてありましたが、「シコロの湯」は利用できました。
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 渡り廊下をアップで写すとこんな感じです。

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元湯は、温度も高いせいかピリッとする感じです。元湯でしっかり温まってから、炭酸水素塩泉へ移ります。

体が温まっていると38.5度くらいの炭酸水素塩泉は冷たく感じるほど。やわらかく体を包むようなお湯でしばしくつろいでいると、だんだんちょうどよい温度に。

無色透明ですが、その辺の日帰り入浴温泉とは明らかに異なるお湯の濃さ。

個人的には、「湧駒荘」のお風呂の中で一番好みでした。

そして次に一番ぬるい「寝風呂」へ。「寝風呂」といっても深さはるので寝るわけではありません。体と同じ位の温度でくつろいで、再び「元湯へ入りピリッとする、これを3回繰り返しました。

 

ユコマンの湯

「ユコマンの湯」は、開湯当時からある一番古いお風呂です。「シクロの湯」とはまた雰囲気が異なります。
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入ってすぐにあるのが、石膏泉の「寝湯」。左が38度位で、右が37度位。

入口にありますが、最初から入るには冷たいです。

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階段状の洗い場の先に4つのお風呂があります。

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石膏泉の「元湯」です。「ユコマンの湯」の中では一番温度が高いお風呂です。
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正苦味泉の「目薬の湯」。ホウ酸が検出されるので目薬の湯だそうです。

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温泉をかけていないのに流れているので、どこから注がれているのか、体温センサーで探したところ、浴槽内に丸い配管口があり、そこから注がれていました。空気に触れていないから、お湯も新鮮ということでしょうか。
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炭酸水素塩泉。温度は38.5度位のぬるめ。こちらも、かけていないのに流れているので、探したところ、木の縁に配管がありました。

暗いので分かりづらいのですが、茶色の細かい湯花が散っていました。
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ぬる湯は、37度あるかないかくらいです。

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「ユコマンの湯」は、自然の中に温泉があったところに建物をかぶせた感じ。

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「目薬の湯」の上には、大きな岩場が。説明書きに、「岩の下からも温泉が湧いています」とあったので、「目薬の湯」がかけていないのは、岩ノ下から湧き出るお湯を温泉に浸かっているからなのかもしれません。

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「ユコマンの湯」では、「元湯」につかり、温まったら「目薬の湯」、次に「炭酸水素塩泉」、「ぬる湯」、「寝湯」の順に3ローテーションしました。

温泉の分析書を見る限り、各源泉の温度は41~45度で、2号孔のみ56度でした。(どのお湯か分かりませんが)源泉自体の温度は高くなためか、パワフルさみたいなものはそんなに強くない気がしました。「元湯」で体を温めてから、ぬるめのお湯にだらだらつかるのが、「湧駒荘」の温泉の楽しみ方だと思います。

 

 神々の湯

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日帰り入浴用に作られた新館の「神々の湯」は、本館とは打って変わってラグジュアリー感満載です。

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手前は正味泉。ぬるめです。

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奥に芒硝泉があります。

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そして、外に出ると芒硝泉の露天風呂もあります。

 

夕方に行ったら、日帰り客が数名いましたが20時までの営業なので、その後は宿泊客のみ。以前は、追加料金を払えば、日帰り客も本館の温泉を利用できたようですが、現在は日帰りは「神々の湯」のみ。

宿泊するのであれば、本館の温泉だけで十分だとは思いますが、「神々の湯」は天井が高く、ガラス張りなので、時間帯によって雰囲気がまったく変わります。

特によかったのは、夜明け前のひとときです。深い青の世界から、だんだん白く明るい世界になっていく移り変わりがとても美しかったです。

 

朝食


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前日に予約したため、夕食付プランはすでに満室でした。まわりに何もない場所なので、1,800円で付けられる朝食を付けてみました。

バイキングではなく、朝食セットタイプ。サラダと納豆卵と飲み物はセルフです。「お味噌汁の代わりの湯豆腐です。」とのこと。どれもとてもおいしかったです。

 

スノーシューで森を散策

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旭岳ロープウェイ乗り場行きの始発バス8:44に乗るために宿を出てバス停へ。停留所は行きに埋まって見つかりませんが、昨日下車した辺りで待ちました。歩いても15分くらいだとは思ったのですが、前日夜雪が降っていたのでバスにしました。

www.asahidake-vc-2291.jp

せっかくなので、山頂までロープウェイで上がりたかったのですが、次のバスは12:00。上がって降りてだけでは時間がもたないので、姿見駅周辺をスノーシューで歩いてみようと思って、9:00オープンのビジターセンターの前で開くのを待ちました。

開く前にセンターの方に予定を聞かれそのことを伝えたところ、「曇っていて見晴らしはよくないが姿見駅周辺なら歩ける」とのことでした。

スノーシューレンタル手続きをしていると、午後からビジターセンター周辺を歩きながら案内するコースがあるが、今から一緒に行くこともできるとお誘いを受けました。時間に余裕もあったので、お願いすることにしました。

費用は、スノーシューレンタルが500円、周辺散策案内が2,000円です。

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コースは、クロスカントリーコースの一部です。昨日降った新雪の上を歩けました。これが軽い!

芸術の森でかんじき、モエレ沼公園スノーシューは経験ずみでしたが、旭岳の雪は軽い!サラッサラで、新雪の上を歩いてもまったく疲れませんでした。

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ダウンコートについた雪の結晶が肉眼でも見えました。
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所々坂道もあります。
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大きな岩の上に雪が積もって、巨大なオブジェに。
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川は、温泉のお湯が流れ出ているためか、凍っていません。
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風が吹くと雪が舞います。

 

かまくらBar

クロスカントリーコースから、車の通る道にでます。女性の方がかまくらを作り、週3日限定でかまくらBarをやっているとのことで案内してもらいました。

 

道路から見ると、雪溜のようなところ。よく見ると階段が。

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階段をのぼって、降ります。
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すると、そこはかまくらで、入口すぐにカウンターが。右下には消火器もあります。
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さらに奥に進みます。

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中から見るとこんなかんじ。雪で椅子が作られています。

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かまくらを作って、あとから柱を追加したそうです。

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一番奥には非常口もあります。雪の塊を押し倒して避難です。

なんと、これを女性の方がつくったそうです。層雲峡で氷のバーは見ていましたが、この手作り感のあるかまくらバーもいいですね。

場所は、大雪山白樺荘の前辺り。昼間の外観は雪置き場にしか見えませんでしたが、営業中には看板が出るそうです。

 

ビジターセンターで雪の結晶を見る

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ビジターセンター入口には、顕微鏡があって、雪の結晶を見られます。

顕微鏡にスマホをカメラ拡大状態にして、に撮影成功しました。

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これは、雪の結晶をまるごと見られるサイズのものを置いてくださったので、こんな感じに写っていますが、もっと大きい結晶もたくさんあり、結晶の一部の拡大のも見られました。

隅から隅まで、すべての結晶が違う形で、透明でキラキラ美しかったです。

 

 ロープウェイで山頂へ

ホームページによると冬季は20分間隔の運行でしたが、実際には折り返し運転で、15分おきぐらいです。

スキーヤースノーボーダーでいっぱいで、1本見送り、2本目に乗りました。

往復チケットは2,200円。さすがにロープウェイの中も寒いです。

 

山頂姿見駅

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 山頂に着いて降りると、辺りは真っ白。白くて、なにもありません。

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左へ行くと中級コース右へ行くと上級コース。こちらは、右です。ロープウェイを降りた人たちが歩いて行き、滑り出すところです。10歳位の子供もいました。

なぜか、上へのぼっていく人も。さらに上からすべるのでしょうか。

当初の予定で、スノーシューで周辺を歩いていたら、どうなっていたでしょうか。真っ白でなにもない。私以外は、全員片道キップ。あっという間に誰もいなくなる山頂で散策なんて無理でした。

下で、森の中を散策しておいて本当によかったです。

 

下りロープウェイ

たぶん往復キップは、私ひとりだとは思っていましたが、本当にひとりでした。乗ってきたロープウェイの次の便で下りました。

 

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ロープウェイからは、スキーやスノーボードで滑り降りる人を見るのを楽しみました。コースの、外斜面というより、崖のようなところを、落ちているようにしか見えない のに、しっかり滑っているのが凄かった。

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コースを下っている人も楽しそうでした。

 

旭川珈琲 カフェ・ドゥ・コリンズ」でランチ

 ラーメン気分でなく、洋食かなあと思いつつも、旭川到着は13:30になるためランチには遅いので、カフェで検索し、「旭川珈琲 カフェ・ドゥ・コリンズ」さんに決めました。

tabelog.com

フード・スウィーツ・ドリンクのすべてが充実してそうだったからです。

メニューを見て注文したのは、トーストセット。思った以上にフードが充実本格的で、少し軽めにしたかったので。

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正解でした。北海道小麦の食パンはふっくら。

 

なんといっても、サラダにかけるドレッシングが絶品。まろやかで、何かが鼻から抜けていく感じ。レジで特大サイズを販売していたので、原料を見ると、ナッツ類が複数はいっていました。今までの人生で一番おいしいドレッシングだと思います。

 

デザートもヨーグルトと書いてあったのに、ヨーグルトの上にアイスクリームが。

 

店内も広く、自分の知っている範囲では、新宿中村屋のレストランに近いかも。食事でもお茶でも利用できて、ゆっくりできる。フードがおいしく、接客がよい。なのに、ファミレス感覚で利用できる。あるようでないお店だと思います。

 

旅先で現地の名物を食べるのもいいですが、喫茶店も侮れませんね。次回旭川に来たときも立ち寄りたいです。