陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

千歳川沿いに烏柵舞を散策

旅のきっかけ

烏柵舞と書いてウサクマイと読みます。

地名の由来はアイヌ語の地名に漢字をあてたもの。

アイヌ語での意味としては諸説あり、

オ・サッ・クマ・オマ・イ(川口に・魚乾柵・ある・所)

オ・サ・マ・オマ・ナイ(川尻の・無い・背後に・入る・沢)

などがあるようです。

 

千歳駅から支笏湖へ向かう途中のバス停に、烏柵舞橋、東烏柵舞があり、バスのアナウンスで耳にして気になっていました。

周辺を調べてみると、さけます情報館やバードウォッチングカフェなど気になるスポットもあったため、晴れた日に散策してみました。

 

スタートは孵化場入口 

千歳駅前から支笏湖行のバスに乗車し25分程度(400円)の、孵化場入り口バス停で下車しました。

バスを降りると「千歳さけますの森 さけます情報館」入り口の看板があり、そちらの方向へ向かいます。

道は、車が通る砂利の車道と、舗装されたサイクリングロードが並んでいます。

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周りは木々に囲まれ人通りも車通りも少ないため熊との遭遇が懸念されるため、クマよけの鈴を鳴らしながら歩きました。この日は天気がよいため日差しもあり、サイクリングロードを走る自転車が多かったので割と安心して歩けました。天気が悪いと、少し怖いかもしれません。

このサイクリングロードは、千歳市内から支笏湖のモラップまでを結ぶ22.5kmのコースのようです。

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10分くらい歩くと、左手に千歳川の流れが見えてきます。

そして、15分くらいで「千歳さけますの森 さけます情報館」にたどり着きます。

あいにく、緊急事態宣言発令通のため閉館中で、外からの眺めのみ。

千歳川のすぐ横に立地していて、千歳川では釣りをしている人もいました。

hnf.fra.affrc.go.jp

 

ウサクマイ遺跡群

「千歳さけますの森 さけます情報館」を過ぎると、間もなくウサクマイ遺跡群です。

ウサクマイ遺跡群は、内別川流域の20ヶ所の遺跡と千歳川右岸のウサクマイC遺跡から成っていて、今回訪れたのは見学路が整備されているウサクマイC遺跡です。

時代的には、約7000年前の縄文時代早期から始まり、続縄文・擦文・アイヌ文化期から近代にいたるまで先人が生活を営んだ跡が残されているそうです。

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入り口はこんな感じ。遺跡を目指していたため、あまりの森感に戸惑いましたが、足を踏み入れました。

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森の中に道があり、見学路が矢印で示されています。

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そして、ところどころに「住居跡」の立て札。

現在この遺跡では75個の住居跡のくぼみが見つかっているそうです。

当時は3~5軒の家で一つの村だったので、人々が数百年にわたって暮らした住みやすい土地であったと推測されています。

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すぐ横には千歳川が流れ、森と川に囲まれた豊かな土地であったことがしのばれます。

住居跡は、今では木々に多い尽くされてしまっていますが、おそらく当時は開けた土地だったのではないかと時空を超えて想像します。空気が澄んで、適度に柔らかく、何かに吸い込まれるような空間でもありました。

もしここに遺跡があることが発見されなかったら、普通に別荘地帯にでもなっていたのではないかとも思えます。

 

足元には苔がむし、キノコも。菌類、コケ類、シダ類など、静かに生命感のあふれる場所でした。

www.city.chitose.lg.jp

 

千歳川沿いに下る

事前に地図で経路を確認したときには気づかなかったのですが、ウサクマイ遺跡群Cの先の橋を渡ると、自動車用の道とサイクリングロードが分かれていました。

サイクリングロードは千歳川に沿っていたのでそちらを歩いていきました。

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f:id:cynchroniciteen:20210923230839j:image対岸はウサクマイ遺跡群です。
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サイクリングロードのすぐ横に水草が生え、その向こうに千歳川が緩やかに流れています。水と空気がきれいなところは、本当に居心地がよいですね。

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途中、カヤックに乗りながら釣りをしている方がいました。なんというぜいたくなのでしょうか。

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のんびりと20分くらい歩くと、次の目的地「MEON ミオンエシカルキッチン&カフェ」に到着です。

 

MEON ミオンエシカルキッチン&カフェ

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こちらのカフェは、素材にこだわったお料理と素敵な庭があるお店として知られ、以前から気になっていました。

せっかく烏柵舞に来たのでランチを楽しみました。

頼んだのはフラムクーヘンというアルザス地方の郷土料理でわかりやすく言うとピザデス。前菜のサラダとベリーソーダのセットです。

おなかがすいていたので写真は撮り忘れました。

カウンター席から素敵なお庭を見ながらおいしい料理を味わう。とても豊かな時間を過ごせました。

こういうお店に来ると、おなか一杯食べるより、よい素材のものを使い、一品一品楽しむ生活って豊かだなあとつくづく感じてしまいます。それなのに、なぜ私の日常は、安い素材でおなか一杯においしいものを食べることを優先してしまうのか。。。

 

食事が終わって、バスの時間まで余裕があったので、コーヒーを追加で頼みました。このお店は、食事は店内で楽しみますが、デザートとドリンクはお庭のテラスでいただく、半セルフになっています。

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コーヒーを頼み、お庭のベンチに腰掛け待っていると、コーヒーを持ってきていただけます。あとは、カップを所定の場所へ自分で返します。

平日でしたがランチはほぼ満席でした。土日だとかなり混みそうですね。

ぜひ、季節を変えてまた来たいです。

meonnouen.com

The Bird Watching Cafe

烏柵舞で有名なスポットにThe Bird Watching Cafeがあります。

インスタでも素敵な野鳥写真が日々アップされていて気になっていました。

別の日ではありますが、The Bird Watching Cafeのこともここに記しておきたいと思います。

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オープンの10時頃到着しましたが、すでに2組の先客がいました。また、私の後にもすぐ2組が続いて入ってきていました。

このお店は、通常のカフェコーナーのほかに、写真撮影用のスペースもあり、こちらは予約も可能です。私は、ライトな野鳥ファンですので、通常のカフェコーナーのカウンター席にしました。

レジでホットサンドとカフェオレのセットをオーダー。お値段は少々張りますが、ホットサンドもカフェオレもおいしかったです。

何よりも、シマエナガのラテアートが素敵です。

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しかし、それ以上に、ここは本当にバードウォッチングを楽しめる場所でした。

店に着くなり、目の前にはカワラヒワが数匹やって来ていましたし、餌台にはヤマゲラコゲラシジュウカラゴジュウカラなど、次から次へとやってきます。

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食べるより、野鳥のほうに夢中になってしまいました。

キジバトなんていつもスルーしていたのですが、近くで見ると意外と可愛かったりして。

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自然の森に面した場所に、野鳥が立ち寄りそうな丸太や鳥小屋を配置しているので、自然の状態よりも野鳥がたくさんやって来ているのだと思います。

 

2時間くらい野鳥を楽しみました。

 

シマエナガのラテアートもこんな感じに。

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また来たいです。

thebirdwatchingcafe.com