礼文島2019②(レブンアツモリソウ+8時間コース+林道コース)
コース概要
礼文島の8時間コースは、浜中をスタートし、宇遠内を経由して香深井をゴールとするのが公式ルートです。中には、スコトン岬をスタート地点にし、スカイ岬を経由、西上泊分岐から8時間コースに合流する人もいるようです。
実は、恥ずかしながら「香深」と「香深井」の違いを分かっておらず、8時間コースを歩けば「香深」に到着すると思い、2日目の宿を香深にとっていました。「ホテル礼文荘」の女将さんに、「宿までは迎えにきてもらえるの?」と聞かれ「歩いて行きます」なんて答えていましたが、コースのゴールが「香深井」なら、「香深」の宿まで心配されるのも納得ですね?この違いに気づいたのは、8時間コースも残りわずかな宇遠内分岐。さあ、どうしたのか?
船泊(ホテル礼文荘)~レブンアツモリ草群生地(7:45~8:30)【実】45分
宿の女将さんにお願いしていたお弁当をいただき、水筒にお茶、500mlペットボトル1本を自販機で購入し、出発です。
スコトン岬方面の眺め。手前は、たぶんトド。鳴き声、というかうめき声が聞こえました。裸眼ではよく見えませんでした。ここは地図上では「アザラシの見える場所(ウヱンナイホ)とされているので、たぶんトド。
礼文アツモリソウ群生地
管理人小屋があり、右手に平坦な木道の入口、左に階段を上る入口がありますが、階段を上る方はシーズン終了のため閉鎖されていました。右側のみ入ることができました。
管理人さんに、「きれいなのは最初に見える3輪だよ」と教えてもらいました。
こちらがその3輪。昨夜の雨でしっとり濡れています。
群生地らしくまとまって咲いている箇所もありますが、既に茶色苦なってしまっています。レブンアツモリソウは、風が吹くとアツモリソウ同士や周りの植物とぶつかり、傷ついてしまい、そこから茶色くなってしまうそうです。
8:30の開園時に、観光バスが1台到着していました。これは、きれいな3輪の写真待ち。8:30少し前に鑑賞できたのでよかったです。
群生地を去ろうとすると、管理人さんから、100mくらい先にまだアツモリソウが咲いていることを教えてもらいそちらにも立ち寄りました。
群生地より、こちらの方がきれいなアツモリソウがたくさん咲いていました。
こちらの3輪は正に見頃。
こちらはイワベンケイ。
サクラソウモドキ。下向きに咲くお花ですが、こちらでは横向きに咲いているお花もありました。
サクラソウモドキはシラカバの下に咲いていました。
レブンアツモリ草群生地~西上泊分岐(8:45~9:05)【実】20分【標準】30分
いよいよ本格的に歩き始めます。この時点でまだ曇り空。エゾ笹でしょうか?島の地形を感じながら歩き続けました。
ゴロタ岬方面です。岬の上部は雲で隠れていますね。去年私がゴロタ岬に着いたときは、霧で足下が1メートル先くらいまでしか見られない状態でした。きっとこのときもそんな感じだったのではないでしょうか。
8時間コース入口到着です。ここからは、携帯不通、水なし、引き戻せません。
西上泊分岐~召国分岐(9:05~9:50)【実】45分【標準】50分
比較的平坦な道を歩きます。周囲はエゾ笹。途中、林野庁の車が通過しました。
足下には、リシリゲンゲやカラフトゲンゲと思われるお花が見られます。
西上泊とスカイ岬方面です。昨年の岬めぐりコースを思い出します。
チシマフウロ、ミヤマオダマキ、ガンコウラン (岩高蘭)、イワベンケイなど、歩道の周りの植物を楽しみながら歩きました。
召国分岐到着です。召国まで1kmとのことですが、寄り道はせずに進みます。
召国分岐~アナマ岩(9:50~11:50)【実】120分【標準】160分
このあたりからだんだん晴れてきました。日本海側の海を眺めながら、島歩きを楽しみます。
急に木々の生えた山道に切り替わりました。
近くに沢があるのか、せせらぎが聞こえてきます。
しばらく歩くとまた海が見えます。
このあたりは歩道が狭く、崖なので、少しドキドキしながら歩きました。
途中の岩場に、ミヤマオダマキ、イワベンケイなどが咲いていました。
そしてまた山道。
こんな沢を渡ります。
沢の手間手前はかなりの急坂でしたが、ロープが垂れていました。隅々まで配慮の行き届いた8時間コースです。
また海。
山道。
海。このあたりで海が近くなります。まもなく海岸でしょうか。
このあたりから一気に浜辺まで下りました。
結構急でした。
途中、エゾカンゾウ、スズランが咲いていました。
そして、海岸到着。どれがアマナ岩なのかよく分かりませんでしたが、後から調べると、この画像の岩がアマナ岩のようです。一番目立っていたのでとったモノです。
ここでちょうど12時。8時間コースは座って休むような場所はなかったので、海岸の岩に腰掛けて昼食にしました。
宿の女将さんがつくってくれたおにぎり。梅干しと昆布の大きめなのをぺろり。
ここでは携帯の電波が届きました。また、休憩中、3人組と1人が通過しました。8時間コース仲間がいたことにも安心しました。
水筒のお茶を飲みきり、ペットボトルをリュックのサイドへ入れ再出発です。
アナマ岩~宇遠内(12:10~12:35)【実】25分【標準】40分
こんな感じの岩と流木の浜を歩きます。
8時間コースを事前に調べたときに「高波、強風の日は通行禁止」とかいてありましがた、ここのことだったんですね。
潮の干満や波の状況によっても歩く場所は変わりますね。本当にこのまま歩いてよいか不安になりましたが、先に3人+1人もこちらへ向かったので、そのまま進みます。
石が大きくなり、この後岩場になります。
このあたりの岩場を歩いているとき、大きな石と石の間に、ペットボトルを落としてしまいました。水筒はカラ。石と石の間に降りて、再び上れる保証はなし。ペットボトルの回収は不可。正に痛恨の極み。
この先の宇遠内集落で水道水があることを願いました。このときは本当に落ち込みました。だって、まだふたも開けていないお茶だったのです。
海が荒れていたら大変でしょうね。この日は海が穏やかでよかったです。
宇遠内の集落が見えてきます。番屋でしょうか。水道水にも期待できそうです。
宇遠内の浜辺です。
結構きれいなバイオトイレもあります。
そして、8時間コースチャレンジャー向けの休憩所も解放されていました。
椅子と机があり、先ほどの3人組がお弁当を食べていました。3人はスコトンからスカイ岬を経由してきたそうです。が、水は無し。
捕獲したウニを洗う小屋もありましたが、水道水はなし。
結局、トイレの手洗いの水を補給しました。飲料水か否かわかりませんが、この先に浄水場があったので、たぶん飲料水ということで飲みました。おなかも大丈夫です。
宇遠内~宇遠内分岐(12:45~13:50)【実】55分【標準】80分
トイレ、水汲み、談笑で10分程休みスタートです。
坂道を登ります。
途中下っているおじさんに呼び止められ行ってみると、礼文ウスユキソウが1輪咲いていました。本日初のウスユキソウです。石と石の間にあるのですが、おじさんよく見つけましたよね。ウスユキソウ、とんでもなくかわいいです。
すぐ近くには、アヤメとエゾカンゾウが並んで咲いていました。これも、おじさん曰く珍しいので写真撮った方がいいとのこと。撮らせていただきました。
先を急ぎます。
だんだん、木々の背丈が高くなっていきます。
平坦な山道を歩き続けると、宇遠内分岐到着です。
道は左右に分かれるのですが、ここに、8時間コースがどちらなのかの矢印はありません。
地図を見る限り8時間コースは左。香深井まであと30分。
が、私が目指していたのは香深。右へ行き、礼文林道コースを歩かなければなりません。元地口まで150分。そこから香深までさらに歩く必要が。
迷わず右へ。ざっくり、あと3時間歩けばいいわけで、2時前なので5時には宿に着けるわけですから。
さらに、浜中8:00スタートとすると、ここまで5時間50分。このまま8時間コースをゴールまで歩いても、6時間程度でたどり着いたことになります。ペースも早かったようなので、林道コースを歩きました。
宇遠内分岐~礼文滝入口(13:50~14:45)【実】55分【標準】60分
はじめは木々の生い茂る林道を歩き、しばらくするとエゾクマザサの生える道へ。
島の形や海も楽しめます。
礼文滝も気になりましたが、今回はスルーです。
礼文滝入口~礼文ウスユキソウ群生地(14:45~15:05)【実】40分【標準】30分
このあたりからだんだん気温が下がってきました。霧も出てきました。
レブンウスユキソウ群生地到着です。
礼文ウスユキソウ群生地~元地側入口(15:05~15:35)【実】30分【標準】60分
レブンウスユキソウはみつけられませんでした。シーズンではないのでしょうか?
エゾクマザサの間に植林された松でしょうか。きれいに並んでいます。
ひたすら下ります。遠くまで道が続きます。気温も低くなり、歩くペースも早まりました。
山道に切り替わります。
林道コース入口到着です。
元地側入口~香深(15:35~16:00)【実】25分
舗装された道路を歩きます。鳥を撮ることができました。
宿は、香深フェリーターミナルを通り過ぎたところにある山光さんです。16:00には到着しました。
山東さんの裏庭には、桜が満開過ぎて咲いていました。
自転車を借りて、温泉と夕食へ向かいます。
うすゆきの湯そして「かふか」にて夕食
うすゆきの湯は、ナトリウム-塩化物・硫酸温泉 で、特に特徴はありませんが、露天風呂からはフェリーターミナルを望むこともでき、昨日の今頃到着したことを思い出しながら温泉につかりました。8時間の疲れを十分癒やせたと思います。
夕食は、香深漁業協同組合が運営する「かふか」です。ウニ丼もありましたが、今回は1,800円の寿司8貫にしました。ウニも入っています。
本日の宿は食事がついていないので、食料品店で明日の朝食(赤いきつね)を購入し宿へ戻りました。
礼文島の食料品のお値段は、基本的に本土と同じです。島だからといって高いということはなかったですね。
礼文島2019③(桃岩展望台コース+北のカナリアパーク) - 陸 海 空 未開の地