能取岬・サンゴ草群生地・モヨロ貝塚、そして清里町(HOKKAIDO LOVE6日間周遊パス_2日目)
今回の旅行の行き先のひとつに網走を入れたのは、能取湖(のとろこ)のサンゴ草を見たかったから。サンゴ草のシーズンは9月中旬から下旬なので早いかなとは思ったのですが、SNSなどで赤くなった写真もあったので、行ってきました。
網走湖畔
まだ日出も早いので、6時ぐらいから網走湖畔を散策しました。
とはいっても、呼人半島までは距離があるので、網走湖荘の周辺が中心です。
早朝の散策
この日も晴れていて、風も静かな朝からスタート。
網走湖といっても、呼人半島の東のくぼんだ部分の景色です。
それでも、十分に網走湖のスケールを感じられます。
もとよしの隣には鉄ちゃんと鉄子の宿どいう鉄道をテーマとした宿があります。これは、裏側からの景色。
朝食
フルスペックの朝食です。ご飯・味噌汁・納豆・のり・漬物・卵焼き・焼き魚・煮物・梅干し、など。
網走湖荘8:32発→網走バスターミナル8:50着(290円)
バス停は、もとよしから2分程度、網走湖荘前にあります。
女満別空港から、網走市内へ向かう便で、飛行機の到着に合わせた時刻表となっています。よって、飛行機が遅れると、バスも遅れる。
この日は、10分程遅れての到着でした。
終点の網走バスターミナルで下車しました。
能取岬・能取湖サイクリング
網走観光協会のサイトの「オホーツク海を一望!!岬周遊コース」をベースに、サンゴ草の群生地をプラスしたコースを行くことにしました。
「オホーツク海を一望!!岬周遊コース」は37km、移動時間2時間30分となっています。
サンゴ草をプラスして、4時間程度の想定でいました。
道の駅流氷街道網走(9:15発)
道の駅からは、帽子岩がみえます。
道の駅の中にある観光案内所でレンタサイクルの申し込みをします。
電動自転車は、3時間以内 1,000円、1日 2,000円 ですが、申込時には預かり金1,000円のみ支払いました。
申込時の書類で知ったのですが、プラス500円を支払えば翌日9:30までに返却できるようです。また、事前に申し込みプラス料金を支払うことで、網走駅乗り捨ても可能なようです。
ネットだけでなく事前に電話で問い合わせて、情報収集することも、もっと積極的にした方がよいかなあと思いました。
自転車をこぎ始めしばらくすると海岸線にでます。遠くには知床連山も見えました。
二ツ岩(9:35着・9:50発)
遠くから見た二ツ岩。
道路標識に従い右折し、二ツ岩へ近づきます。
浜から岩場へ移動したところ、どうやら岩場を歩けば先の岩まで歩けそうです。
砂浜部分に足跡もあったので、いってみました。
足場は岩が中心で、気をつけないと滑ったりしそうです。とにかく慎重にすすみました。
身長に歩いて、5分くらいで二ツ岩の真ん中に到着。
右がわが網走市街、奥に連なるのが知床半島および知床連山。すばらしい風景です。
海辺にあるホテルのような建物は、サービス付高齢者住宅です。もとは旅館かなんかだったのではないでしょうか。
能取岬(10:25着・11:00発)
二ツ岩を出発と、急な上り坂を登り、そこから能取岬までは海は見えず、森の中をひたすら走ります。アップダウンはさほどありませんが、おそらく、電動アシストつきなので負担が軽かったのだと思います。普通の自転車だとかなりきつかったことでしょう。
標識に従い右折し、少し進むと青い海が見えてきました。
オホーツクの青い海に向けて、牧草地に囲まれた長い下り坂があります。
思わず「ヒャッホー!」と声に出してしまうほどの気持ちよさ。テンションMAXです。
虎杖の花の甘い香りも漂っていました。自転車ならではの体験です。
駐車場の隅に自転車を止めて、灯台の方へ歩きます。
ここが意外と広くて、散策しがいがありました。
灯台の先に行くと、海を見おろせるスポットもあります。
海は、積丹の海のような青さでした。
やっぱり天気がよいと、どこに行ってもすばらしい。
さらに先に何かあるのでいってみると、オブジェがありました。オホーツクの塔というそうです。
駐車場の方へ戻ります。海の先に見えるのは、おそらく常呂だとおもいます。
美岬トンネル(11:15通過)
能取岬を出発し10分くらい進むとトンネルがあります。
トンネルを抜けると、目の前に海が広がります。
さらに少し進む都能取湖が見えてきました。景色の中に若干赤い何かがあるのですが、これがサンゴ草か否かはわかりません。
能取湖を見ながら進んだり、林の中を進んだり、このあたりは気持ちよかったです。
所々湖まで下りられる道があったので下りてみました。
湖の青さは、このあたりが一番きれいでした。青くて、キラキラしていて、穴場だと思います。
美岬のヤチダモ(11:50着・12:05発)
林野庁の「森の巨人たち百選」に選ばれた木だそうです。観光協会のイラスト地図には載っていないのですが、Googleマップにのっていたので立ち寄りました。
自転車をはしっていると、看板を発見。自転車を止めて砂利道を歩きます。
5分くらいで山道に入る入口があります。
入口に地図はあるのですが、距離や時間は書かれておらず、どのくらいかわかりませんでした。おそるおそる山道を登りはじめました。
歩いて2,3分程度で到着です。
巨木というようなサイズではありませんが、周囲の木を比べると明らかに存在感があります。樹齢は推定300年、幹周460cmとのこと。
ここから先はしばらく能取湖沿いをはしり、レイクサイドパークのとろを過ぎたあたりから陸地の方に入ります。どんどん能取湖からはなれ不安になります。
博物館網走監獄で展示されていた、二見ヶ岡刑務支所があった二見ヶ岡を過ぎ、国道239号線に入り、緩やかな上り坂を進みます。
ほぼ1時間走り続け、卯原内サンボ草群生地に到着です。疲れました。
卯原内サンゴ草群生地(13:05着・13:20発)
木道があるところに、そこそこ広い駐車場があり、トイレもあります。売店などはありませんでした。
見頃の写真のあざやかな赤さと比べると少し地味ではありますが、青い空と能取湖とのコントラストが美しかったです。
とりあえず、木道を歩き先端まで行きました。
私のほかには、3組くらいしかいなかったので、サンゴ草と能取湖の景色を静かに堪能できました。
能取岬からは2時間かかりましたが、ここまできてよかったです。
オホーツク自転車道路
観光協会のイラスト地図には載っていなかったのですが、サンゴ草群生地と国道の間にオホーツクサイクリングロードがあったので、帰りはこちらをはしりました。
木々に囲まれているところも多く、国道より快適に走れました。
途中には、網走湖の見えるスポットもありました。
大曲湖畔園地(14:05通過)
大曲園地は、ひまわり畑の2期作が行われていて、例年7月と9月下旬の2回の見頃があります。また、コスモスも9月中旬が見頃なのですが、この日は見頃と見頃の谷間。
若干のコスモスのみでした。残念。
モヨロ貝塚(14:44着・15:25発)
網走の市街に入り、コンビニで飲み物を買ったり、トイレに寄ったりしてしばし休憩し、最後にモヨロ貝塚に立ち寄りました。
網走博物館の別館という位置づけだったので、掘っ立て小屋かなんかがあるのかと思っていたのですが、これが想像以上に立派な施設で、展示も充実していました。
屋内展示
モヨロ貝塚は、1913年青森県のアマチュア考古学研究者米村喜男衛さんが発見し、アイヌ文化とも擦文文化とも異なるものということはわかっていたものの、その時点ではオホーツク文化という概念がなかったため、米村さんは網走に移住して調査を続けたそうです。
貝塚という名にふさわしい、地層に貝などが埋まった状態の展示や、祭壇跡と思われる熊の頭蓋骨の展示など、リアリティーを感じる展示があります。
土製の熊像は2005年、2006年の発掘調査で見つかったそうです。シンプルですが、神々しさを感じます。
こちらは住宅の復元。右上のが、熊の頭蓋骨を重ねた祭壇のようです。
モヨロ人のモンタージュ。
頬が張り出し、アゴが大きく、まぶたが厚くて、鼻は低いという平坦でガッチリした顔。平均身長は160cm前後で当時としては大柄。
似ている人いますよね。
モヨロ人は、サハリンかアムール川流域あたりから南下してきた海洋狩猟民でないだろうかと考えられているので、狩猟に関する展示も充実。
展示は、地下→1F→2Fとすすみ、再び1Fへ。
埋葬に関する展示もあります。
頭に瓶をかぶせて埋葬していたようです。被瓶墓(かぶりかめぼ)といいます。
屋外展示
一旦外に出て、縦穴住居跡を見ます。このあたりは、オホーツク文化の住居跡です。
ここはオホーツク文化の墓域。被瓶墓だと思います。
しばらく進むと、森に入りますが、このあたりには続縄文文化の住居跡があります。
とはいっても、素人には窪地にしか見えません。
道の駅の方面からのモヨロ貝塚の眺めです。港に近い小高い丘の上に位置しています。
オホーツク文化は5世紀から9世紀に栄え、その後消えていったそうです。樺太では13世紀ごろまで続いたので、アイヌの進出で消えたとか、擦文文化と混じりアイヌ文化になったとか、説がいくつかあるようです。
網走から清里町へ
観光案内所にレンタサイクルを返却したのが15時30分。
次の目的地の清里町へ向かう列車まで少し時間があったので、流氷ソフトでしばし休憩。
桂台駅
道の駅から網走駅までは20分以上かかりますが、隣の桂台までは10分程度。よって桂台からのることにしました。
上の画像だと誰もいないように見えますが、列車の出発時間には高校生が100人以上列をなしていました。列車も2両編成で到着。すわれるか心配でしたが、意外と余裕でした。
(JR訓網本線)桂台16:22発→清里町17:44着
車窓からオホーツク海を眺めながら知床方面へ。写真は撮れなかったのですが、海岸沿いや少し高台にテントを張っている方を多く見かけました。
途中知床斜里で30分近く停車し、1両を切り離して1両編成に。高校生の8割くらいは下りていましたが、この先まで変える子もいました。遠くから通っているんですね。
きよさと温泉 緑清荘
宿へ向かう前に、きよさと温泉に立ち寄り。宿泊もやっていますが今回は日帰り入浴にしました。
温泉のほかに、ジャグジー・寝湯・水風呂があります。
温泉→水風呂を繰返し、昼間のサイクリングの疲れを癒やしました。
レストランもあるので、そちらでエスカロップをオーダー。根室のご当地料理ですが、バターライス、ポークカツ、デミグラスソースのすべてがおいしかったです。スープおサラダ付。
清里イーハトーヴホステル
網走を出発する時点で、宿泊予定の清里イーハトーヴホステルに送迎をお願いするために到着時間や温泉に立ち寄ることを伝えていました。温泉まで距離があるので、一旦チェックインしてから温泉まで送ってもいいといわれていましたが、さっぱりしてから宿に行きたかったので、温泉・食事後に電話して迎えにきてもらうことになっていました。
この日は満月。19時45分ごろなのであたりは真っ暗で何も見えなかったのですが、月明かりはまぶしかったです。