陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

襟裳岬~新冠ディマシオ美術館(HOKKAIDO LOVE6日間周遊パス_4日目)

7月に札幌にある道立近代美術館でディマシオ展を鑑賞し、新冠にディマシオ美術館があることを知りました。ディマシオ美術館ホームページのアクセス案内に、木・土は予約制のオンデマンドバスの運行があり、バスでも辿り着けることがわかり、ちょうど木曜日なのでいってみることにしました。

 

霧の襟裳岬

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7時から朝食をいただき、7時43分発のバスに乗るために20分ごろに出発しました。

風の館から襟裳岬の先端へ向かおうとしましたが、見渡す限りの霧。

雨も風も強いので、霧のみを堪能し引き返しました。
 

襟裳岬新冠

2015年1月に猛烈に発達した低気圧が北海道を直撃し、高波による土砂流出の影響で、鵡川駅様似駅間が不通です。JR北海道は再開断念の意向を示し、あとは沿線自治体の了承まちの状態のようです。

襟裳岬から様似まではJRバスですが、様似から鵡川までは「代行バス」との位置づけ。停車も基本的に駅舎前となります。

(JRバス)襟裳岬7:43→様似8:35着
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襟裳岬のバス停の建物ですが、戸を閉める理由がすさましいです。霧の中からバスがやってきました。

乗車時は私ひとりでしたが、途中から地元の方が数名乗車されました。時間帯もあり、高校生も何名かいました。

えりもの市街地や海岸線を進み、様似へ到着します。

(JR代行バス)様似9:02発→静内10:56着
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様似からは本来鉄道のところを、代行バスが運行しています。基本的には海岸線を走っている鉄道の横の道路を走りますが、所々内陸の方を迂回しました。

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昆布漁の風景などが見えました。

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牧草地帯もちらほらと。静内に近づくと、高校生で車内も一杯になりました。

(JR代行バス)静内11:24分発→厚賀11:59分着 

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静内駅は駅舎が大きく、JRの窓口だけでなく、立ち食いそばやさんもありました。けっこう食べている人が多かったです。時間があったので周辺を歩いたのですが、ケーズデンキしまむらもありました。

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静内から鵡川までのバスはこれ。こちらも代行バスの位置づけなので、係員のいる駅では駅できっぷを購入、いない駅では車内精算です。バス車内に料金表示はありませんでした。

部活でしょうか。高校生で7割程度埋まっていました。

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想像以上に線路が海岸線に沿って走っています。線路は草に覆われていました。

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これは、復旧は難しそうだなあという現場も見えました。

あと10年もすると、自動車の自動運転も実現化していくと思うので、何らかの形で存続してもらいたいと思います。

(オンデマンドバス)厚賀12:10発→ディマシオ美術館12:50着【500円】

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厚賀駅で下車します。上の写真はバス停の建物です。

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すぐ近くにJRの駅舎もありました。

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オンデマンドバスの発車時刻は12時10分の予定だったので、10分程度あるため少しふらつこうかと思ったところ、「○○さん?」と予約時の名前を呼びかけられました。駅前にあるハイヤー会社がオンデマンドバスを運行しているようです。

案の定、乗客は私ひとりだったので、時間より少し早く出発しました。8人~9人くらい乗れそうなマイクロバスです。

一気に山の中を走り抜ける感じ。相当な山奥です。ディマシオ。

予定より早く12時30分に到着しました。

 

ディマシオ美術館

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元小学校とのこと。昔の木造の小学校の面影があります。

来る途中、一体誰が、なぜにこんな山奥に美術館を造ったのだろうという疑問が湧き、調べたところ、ディマシオ好きの実業家が、ディマシオが描いた巨大な油絵を展示する場所を探していたところ、テレビで「小学校がヤフオクで売られている」というニュースを見て、2日後には現地入し、入札したそうです。

そして、リノベーションして美術館にしてしまったと。

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基本すべてセルフで、チケットは券売機で購入し、自分でチケットを箱にいれて入ります。照明はすべてオート。部屋に入ると灯りがともります。トイレも自動洗浄だったような気がします。

カフェで食事もできますし、入館者は自由にコーヒーやお茶をいただけます。

お金を払って、自由に見るだけ。合理的です。

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写真撮影は自由です。こちらが、体育館に展示された世界最大級の油絵。

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全貌を写真に納めることができないのですが、実は描かれた顔は左半分で、右半分は鏡です。

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隣の部屋には、ディマシオのデッサンも飾られています。

当たり前ですが、絵がうまい。「フランス幻想絵画の鬼才」とのことですが、抜群に絵がうまい方が奇抜なことをしても、奇抜には感じないのだと思いました。

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館内には、ディマシオ以外にも、ルネラリックなどが展示されています。

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庭園にも展示があります。

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警備員もいますが、もちろん展示です。きつねも展示です。

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元プールを利用した、ガラスの美術館。ルネラリックなどが展示されています。

 

光と音の演出プログラム

1時間おきにディマシオの巨大な作品の部屋で、光と音の演出プログラムがあるので、ディマシオの部屋にもどりました。体育館の窓にカーテンがおり、暗くなった部屋が青くなり、プログラムが開始します。

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さまざまなライトに照らされ、さまざまな絵を見ることができました。ものすごいです。

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引き続き館内を歩くと、猫の展示?と思いきやこちらは生きている猫でした。

特上のソファーで気持ちよくお休みしていました。

 

(メロティー号)ディマシオ美術館14:32発→新冠15:41着【200円】

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 帰りはメロティー号という新冠コミュニティバスを利用します。町のホームページの時刻表を見ると、停留所名が○○宅みたいのが多いです。ぐるっと山の方を遠回りして新冠駅へ向かいました。

ディマシオ美術館までで乗車したときは、ご婦人がおひとり乗車されていて、○○宅前で下車されました。そこからは、案の定私ひとり。

サラブレットの産地として有名な新冠らしく、山と牧場がひたすら続きます。

運転手さんに「馬に興味があるわけじゃないの?」と聞かれましたが、ここに来る方は馬を見に来る方が多いようです。さすがにコロナ後はさっぱりみたいですが。

1時間10分乗車して200円。安い!

 新冠駅

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代行バスの時間まで余裕があったので、駅周辺を歩きました。

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ホームは普通。いつ列車が来ても大丈夫な状態。

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少し歩くと鉄橋があります。立ち入り禁止にもなっていなかったので、歩いてみました。映画のスタンドバイミーみたいな感じです。

が、いくら落ちないように網があっても怖いです。すぐ引き返しました。

新冠~白老

 (JR代行バス新冠16:19発→鵡川17:39着

 行きに下車した厚賀は新冠より先なので、一部同じ道を再度通りました。

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大狩部付近の被害が大きそうでした。写真にはとれていませんが、ぐしゃっとなっています。

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代行バスなので引き続きJRの駅に停車します。こちらは清畠駅。駅舎の向こうは海です。

(JR日高本線鵡川17:49発→苫小牧18:19着

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鵡川駅代行バスを下車し、ここから列車移動になります。列車は2両編成です。

雨も降ってきて、海沿いを走っているのですが、霧でつつまれ海はよく見えませんでした。

(JR室蘭本線)苫小牧18:28発→白老18:51着

苫小牧から白老は、海沿いの直線コースなのですが、ほとんど海の景色は見えませんでした。残念。

haku

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翌日7月に開業したウポポイへ行く予定だったので、白老近辺で宿を探したところ、昨年開業したゲストハウスがあったので、予約しておきました。

カフェ併設で、個室とドミトリーがあり、女性専用のドミトリーが4室あります。

共用の洗面所の他に、女性専用のシャワールームもあるので安心でした。ランドリーもあります。

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こちらのゲストハウスは、なんといってもおしゃれでした。建物も調度品も宿泊している人も。雑誌に掲載されているおしゃれなゲストハウスがそのまま目の前に現れた感じです。

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文化の薫り高い雰囲気です。カフェ&バーではギターの弾き語りがあったり、共用スペースでは旅人がアイヌ文化について語り合ったりなど、おしゃれすぎ。腰が引けます。

でも階段下のテーブルがあいていたので、コンビニで買ったラーメンサラダをひとりいただきました。

心配していた就寝時間ですが、10時を過ぎると静かになり、ぐっすり眠れました。