陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

六花の森・中札内美術村、そして襟裳岬へ(HOKKAIDO LOVE6日間周遊パス_3日目)

帯広に宿泊したのは、襟裳岬へ行きたかったから。

襟裳岬というと、西側の浦河や様似方面から入るものと思っていたのですが、東側の広尾から入るルートもあることに気付き、霧多布岬の次は襟裳岬を目指すことにしました。

途中どこに立ち寄ろうか検討した結果、中札内の六花の森・中札内美術村に決めました。

ちなみに、中札内はナカサツナイと読みます。札幌市内のスーパーには「中札内納豆」という商品が売られていて、お手頃価格なのでよく購入していたのですが、ナカレイウチだとおもっていました。今回の旅で正しい読み方を知ることができました。

 

 

ビジットトカチパス

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広尾から襟裳岬は、HOKKAIDO LOVE6日間周遊パスを使えるのですが、帯広~広尾までは十勝バスのため使えません。

フリーパスを探したところ、旅行者向けの十勝バス・拓殖バス乗り放題チケットを見つけました。料金は1日券1,500円です。

帯広駅前のバスターミナルで、公的証明書と帯広入した証拠となるJRの周遊パスを提示、書類に名前などを記入して購入します。券が6枚ついていますが、6枚使い終わっても台紙の提示でさらに乗車できるそうです。

今回は六花の森などをまわり、広尾まで行ったので2,340円のところ1,500円で利用できました。

帯広~六花の森

 (十勝バス)帯広駅前バスターミナル9:35発→道の駅中札内10:35分着【750円】

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帯広駅から、六花の森の最寄りの道の駅中札内までは、時刻表では1時間。実際には10分オーバーでした。

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地図上では横断歩道のようにはしご模様があり、何だろうと思っていましたが、借家が並んでいました。庭付、駐車場付、各家に煙突があり、とてもかわいいと思いました。

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こんな景色の中を歩き、本当にこっちでいいのかなあと心配になります。

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遠くに六花の森と欠かれたサイロが見えてきます。

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さらにまっすぐ歩くと、受付があります。  バス停から六花の森までは歩いて15分程度でした。

六花の森

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受付で入館料1,000円を支払い、あとは庭園内を散策します。

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六花の森は、六花亭の花柄包装紙に描かれた草花でいっぱいの森をテーマにした広大な庭園です。

公式ホームページの案内はとてもシンプルなので、ちょっとしたお庭なのかと思っていましたが、とんでもなかったです。

 

スケールが大きいだけでなく、園内の植物が美しく、お花のバランスもすばらしい。

かなり手をかけていると思われるのですが、滞在中に庭師のような方は見かけませんでした。本当にすばらしい庭園です。

直行絶筆館
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園内の建物は、それぞれテーマのある展示を行なっています。冷房が効いているので、ちょっとした一休みにもなります。

こちらは、直行絶筆館。六花亭の包装紙の作者である坂本直行氏の未完の絵が展示されています。

建物の外には、テントの下にベンチが置かれています。ここから、芝生の小山を眺めるのもよかったです。
  

ハマナシ
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ハマナシが咲き誇るエリアはとても甘いよい香りが漂っていました。北海道の公園には、あちこちにハマナシが植えられていますが、こんなに甘い香りがしたのは初めてです。

ちなみに、ハマナスではなくハマナシというのは、坂本直行氏が、「熟した果実が甘酸っぱいので、ナシに例えてハマナシ(浜梨)という名が付けられた」とする、牧野富太郎博士の説を信じ、ハマナシと呼んでいたためだそうです。

彫刻「考える人(ロダンから)」
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絶筆館の前には、小高い山があり、彫刻が置かれています。のぼると、周囲の畑などを見おろせます。

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周辺には、展示品としてもおしゃれな椅子などがあり、座ってゆっくり庭を眺められます。

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色とりどりの花が咲き誇っています。さまざまな色の花が、美しく配置されているのがすばらしく、見とれてしまいました。

柏林

冷房の効いた室内にベンチがある、休憩スポットです。

裏に出ると小川が流れていて、鳥・小動物・魚の彫刻が自然の中に配置されているのが見つけられます。

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直行デッサン館

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坂本直行氏の風景がが展示されています。北海道の山々や湖など、いったことのある景色に出会えました。

坂本直行記念館

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北海道の原野の風景がや草花の絵が展示されています。

直行山岳館

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北海道の山々の絵が展示されています。

花柄包装紙館

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六花亭の花柄の包装紙の原画が展示されています。

建物の隅々までが六花亭の包装紙です。こんな部屋もありですね。とっても品があってかわいいです。

サイロ歴史館

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六花亭が発刊する、こどもの詩集「サイロ」の展示です。

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軽い気持ちで入ったのですが、ここにはやられてしまいました。感涙です。

サイロ表紙絵館

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坂本直行氏とその跡を継いだ真野正美氏の原画が展示されています。

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奥の森
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受付でいただいた地図では途切れているのですが、さらに奥の森も散策路となっています。

特に何かが展示されていたり、お花が植えられているわけではありませんが、こちらの森も美しかったです。

六'cafe前の庭
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六'cafe前は、芝生の広場になっています。特に何もないですが、その空間も美しい。

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出口です。

六'cafe

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六花亭の工場併設のcafeです。

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こちらでは、作りたてマルセイバターサンドを130円でいただけます。クリームがふんわりしていて、ビスケットに挟みたての状態です。うまいです。

あと、ヨーグルト200円はジャム付です。コーヒーはおかわり自由で260円。

美しいお庭を眺めながら、おいしいお菓子をいただける、至福の時を過ごせました。

 

六花の森~中札内美術村

歩くと40分くらいのようですが、1時間おきにバスがあるので、バスにしました。

(十勝バス)道の駅中札内13:20発~中札内美術村13:25着【320円】

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下りるとこんな感じのオブジェがあり、なんとなくこっちかな、という感じで館内に道行かれていきます。

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バス停からの眺め。だいぶ田園地帯になりました。

 

中札内美術村

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 中札内美術村は無料です。道路の右手と左手にそれぞれエントランスがあり、森の中に進んでいきます。

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 森の中に彫刻があります。

百瀬智宏美術館
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十勝や中札内の風景がが展示されています。窓ガラスの外に見える風景まで美しい絵画のようでした。

北の大地美術館

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「二十歳の輪郭」という自画像の公募展の作品が展示されています。

それぞれ個性的で見応えがありました。

レストランポロシリ

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今回はスルーしましたが、レストランもあります。

安西水丸作品館

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イラストレーターの安西水丸さんの作品が展示されています。

小泉淳作美術館

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奈良東大寺に奉納された襖絵のレプリカや建仁寺の双龍図などが展示されています。

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若い頃の洋画作品や生活のために取り組んだ陶芸作品などの展示から始まり、奥の方に水墨画が展示されています。

真野正美作品館

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こちらは日本家屋の建物です。

児童詩誌『サイロ』の表紙絵を手がける、真野正美氏の作品が展示されています。

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表紙絵を集めると、見応えのある展示になりますね。

美術村庭園

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最初は「ここにもお花畑があるのか」ぐらいの感覚で中を歩き始めたのですが、想像以上・期待以上の美しい花々に圧倒されるというか、完全にやられました。

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色とりどりの美しい世界です。

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駐車場の方に向かうと、オブジェもあります。

相原求一朗美術館

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東側の入口へ向かうと、まず、北海道の自然の描いた相原求一朗の作品が展示されている建物があります。

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いったことのある山や海や湖の風景画を楽しめます。

この建物は思ったより奥まで続いていて奥の方には中庭や池がありました。

小川游作品館

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さらに奥へ進むと、小川游作品館があり、ここが一番奥です。

こちらも、北海道の風景画が展示されています。

 

バスまでの限られた時間ではありましたが、すべての展示をまわることができました。

こんなすばらしい自然や絵画を無料で展示してくれる六花亭はすばらしいです。感激しました。また来ます。


中札内~襟裳岬

 (十勝バス)15:35中札内美術村発→16:52広尾着【1,270円】

 行きの六花の森までのバスで、10分も遅れていたので、広尾でのJRバスへの乗継ぎに間に合うか気が気でありませんでした。

実際、15時35分のバスも到着したのは42分くらいです。

しかし、このあと、忠別・大樹を経由して広尾へ向かうのですが、そのほとんどが田園地帯で、市街地以外ではほとんど停車することはなく、また、途中で休憩もあったので、心配にはおよびませんでした。

(JRバス)17:00広尾発→17:57襟裳岬
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広尾のバスターミナルです。十勝バスを下りるとすぐ、営業所の方が声をかけてくださり、「もう少しであのバスがくるからここで待ってて 」とのこと。

駅前には何もなく、昔鉄道が通っていた頃の名残の公園がありました。

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時間通りのJRバスに乗車。ここから、襟裳岬まで私ひとりでした。

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広尾を出発すると、まもなく海岸線を走ります。

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ところどころ、漁港があります。たまに、サーファーもいました。

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トンネル部分も多く、トンネルの中はかなり冷えるようです。バスの窓ガラスが一気にくもるので、バスの車内も一気に冷房が効いてきます。

長いトンネルも多いので、バイクの方はきついかもしれません。

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海はいいですね。

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まもなく襟裳岬。ここは、百人浜付近です。防風林などが目立ってきます。

 

襟裳岬

 18時前に襟裳岬バス停で下車し、とりあえず目的の襟裳岬まで急いで歩きました。

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くもっているのは時間のせいではなく、曇りで霧が出ているためです。

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なんだか水墨画のようです。

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岬の先端には、襟裳神社旧鎮座詞跡がぽつんと建っています。

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岬の先端からその先を眺めると、完全に水墨画です。これはこれで美しいかも。

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今にも雨が降りそうな湿度。長居はせずに、宿へ向かいました。

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おさしみ旅館さんすいかく

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バス停を下りるとすぐ看板があるので、迷いませんでした。

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こちらです。普通の民家のようです。ちなみに、宿のすぐ裏(上)は風の館です。

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 お部屋はホテルのようです。水洗トイレと洗面所もついています。きれいで快適です。

想像の200%きれいでした。

通常は2名での宿泊ですが、電話で確認したところこの日はひとりでもOKとのことで宿泊できました。

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まどからは、オーシャンビュー。(網戸ごし)本格的に雨が降ってきてしまいました。

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おたのしみの夕食です。

お刺身はかなりのおいしさです。すべてわさびなしで食べてしまいました。うにもありました。

昼食を抜いたかいがあり、完食いたしました。