網走天都山で博物館巡り(HOKKAIDO LOVE6日間周遊パス_1日目)
HOKKAIDO LOVE6日間周遊パスを使った2度目の旅に出発です。
今回は、今までの旅で乗継ぎで数時間滞在したり、時間の関係でスルーしていた場所を中心に、天気予報を見ながら行き先を決めました。
札幌から網走
HOKKAIDO LOVE6日間周遊パスは、自動券売機で購入から座席指定までできるのですが、購入日翌日からしか使えません。そのため前日に購入し、座席指定まで済ませておきました。
(JR)札幌6:56分発(JR特急オホーツク1号)→網走12:17着
ぎりぎりに札幌駅に到着し、ホームへ上がると、オホーツク1号は、4両編成でした。
1両がグリーン、指定席が1.5両、自由席が1.5両です。
早朝の旭川にも停車する特急のためか、自由席は9割程度埋まっている感じでした。座席指定しておいてよかったです。指定席の方もかなり埋まっていました。
遠軽駅で進行方向が変わるのですが、車内アナウンスで「前後の方で声を掛け合って座席の向きを変えてください」と流れ、いい感じの雰囲気で座席の向きを変えるなどしました。
5時間30分近い乗車時間ですが、車窓の景色を眺めながら、特に退屈もせず過ごせました。
天都山観光施設巡り
網走駅で下車し、まずは観光施設が集中している天都山へ。事前に調べたところ、観光施設めぐりバスがありました。1日周遊券が800円であることもわかったのですが、宿泊予定の宿の近くまで行くバスでも使えるかどうかネットではわからなかったので確認してから買う予定でした。
改札を出て右側の観光案内所で確認したところ、使えないとのこと。もとが取れないため購入は見送り。
ざっと見たところ、駅前にバス停がないので、観光案内所で聞くと、写真付の案内が用意されていて、教えてもらいました。すきやの前です。
既に10人くらいが並んでいました。
(バス)網走駅12:39発→北方民族博物館12:53着【390円】
網走バスは電子マネーには対応していませんが、PayPay支払いが可能でした。車内にQRコードと運賃表が貼ってあるので、事前に準備して下りるときに運転手さんに金額をチェックしてもらって支払います。
使っている人は私以外にいませんでしたが、とても便利でした。
北方民族博物館
天都山は本当に山なので、かなり急な坂道を登ったところに、各観光施設があります。
ほとんどの方が博物館網走監獄で下車し、数名がオホーツク流氷館で下車し、北方民族博物館まで向かったのは私一人でした。
受付で入館料550円を払って入館。
北方民族博物館は、名前の通りさまざまな北方民族に関する展示がされています。つまり、アイヌを中心とした展示ではなく、ニヴフ・イヌイト・ヤクート・サミなど世界中の北方民族の博物館です。
そのため、各エリアにある地図は北極が中心です。
左から、トナカイ飼育文化・丸木舟・シャマンの太鼓(サミ族)です。
実際に使われていたものを採集したものもあれば、展示用に再現してつくったものもあります。
小物入れ・釣り針・釣り針入れ。
イヌイトの竪穴住居。
腸製パーカー・エスキモーパーカー(セイウチの腸皮)・ウリチ族の女性用衣服とスカート(魚皮)。
魚類の腸は水を通さないので、防水効果抜群だそうです。普通におしゃれですよね。
まさか、モカシンまであるとは。
毛皮のコートおしゃれですよね。
最新ファッションとしていける気がします。
モヨロ貝塚出土土器です。アイヌ文化・擦文文化とも異なるオホーツク文化の発見のきっかけとなったのがモヨロ貝塚だったとのこと。
とびにたい文化の石器・オホーツク文化の歯牙製品と海獣像・オホーツク文化の海獣像
オホーツク文化の女性像・オホーツク文化の女性像・オホーツク文化の熊像
展示品は複製品も多かったのですが、女性や熊の象がかわいかったです。
モヨロ貝塚は行くかどうか迷っていたのですが、俄然興味が湧いてきたので、翌日行くことにしました。
(バス)北方民族博物館13:47発→博物館網走監獄13:53着【220円】
事前に地図で見ていたときは、歩いてもいいかなあと主ていましたが、天都山の各施設はそこそこ距離が離れているので、バスを利用することにしました。
途中のオホーツク流氷館は見送り、網走監獄で下車しました。
博物館網走監獄
バスがバス停に入ろうとしたところ、観光バスが10台くらい先に駐車場に入っていくため、しばらく待ちました。車内には制服姿の高校生が。。。
イヤな予感がしたので、バスを下車後急いでチケット売り場まで行ったのですが、5人くらいの列が。。。
気がつくと、高校生の集団が到着し、列を連ねて中に入り始めます。
クラスとクラスの合間に中に入り、見学スタートです。
博物館網走監獄は、網走刑務所などの施設を移設して展示したものです。
想像していた以上の敷地が広く、展示が充実していました。パンフレットのコース通りに回ってみました。
施設の中には、人形が配置してあり、最初は半笑いで見ていましたが、慣れてくるとこれが楽しみになってきます。
裁判所の復元施設です。
木々の中のいい感じなウッディーな建物ですが、休泊所という、網走から離れたところで道路開拓をするときに就寝した建物の復元です。
建物の中は、寝ている囚人のひとり一人の顔まで精巧につくられています。
みんなで1本の木をまくらにしているのですが、起床時にまとめて起こせるためこのようにしたそうです。
メインの監獄歴史館は、網走刑務所の独房などが再現されています。
中央では、中央道路の開削の様子が3面スクリーンで上映されているのですが、これがかなりの力作。
中央道路というのは 旭川 - 北見 - 網走を結ぶために開削された道路です。ロシアの南下策に対抗するために、北海道に早急に道路をつくる必要性があり、人手不足を解消するために囚人が使われたとのこと。
1200人の囚人が163kmを8ヶ月で完成させたとのこと。あまりにも過酷で200人もの囚人がなくなったそうです。
映像では、その過酷さを伝えるものでした。
最初はドSだった看守もそのあまりに過酷な状況に「いっしょに網走に帰ろう」などと言い始めるほど。網走から離れた所での工事は、ろくに休むこともできず食事も粗末なものだったようです。
「凶悪犯だから何をさせてもよいだろう」という考えだったようですが、当時は自由民権運動に関わった政治犯などが思想犯として逮捕された も多かったようなので、人権の面で考えると、日本の黒歴史でもあるのだなあと思いました。
二見ヶ岡刑務支所の復元です。こちらは、自給自足を目指した農場がつくられ、作物の管理から収穫まで行なったそうです。
独房が並ぶ建物の廊下は、木造のとてもよい感じ。天井も高くて現代の独房よりいいのでは?しらないけど。
炊事場、食堂、お風呂なども再現されています。
このあたりになると、人形がないともの足りなくなってきました。
旧網走監獄の舎房と中央見張所です。放射状の建物で、中央に中央見張所、そして5つの舎房がのびています。
暖房の設備も展示がありました。廊下にストーブが置かれ、管が廊下をはしっています。
1982年まで網走刑務所の獄房として使われていたそうです。
浴場です。浴槽が2つ並んでいるのは、1つめでお湯につかって、一度上がって体を洗ったりひげを剃ったりし、次に2つめの浴槽につかるシステム。
大量の囚人を短時間で入浴させるための工夫なのです。
教誨堂。外観は木造和風なのですが、中は白い洋風です。
とっても広い敷地に、さまざまな展示が充実していて、大満足でした。
修学旅行の高校生があちこちにいたので、なんか活気もあって楽しめたのかもしれません。
最後におみやげ屋に入りましたが、高校生で大繁盛。監獄グッヅが若者受けしていたようです。あまりに混雑していたのでおみやげ屋は見送りました。
天都山から網走湖へ
宿泊予定の宿が網走湖の方面のため、途中の天都山入口で下車しました。
女満別空港行きのバスが15分後ぐらいで来る予定でしたが、天気もよいし、湖畔を歩けそうだったので、そのまま歩いて向かうことにしました。
(バス)博物館網走監獄15:28→天都山入口15:30【150円】
料金表などでは、博物館網走監獄の次は天都山入口なのですが、天都山入口の手前にもう一つ停留所があったので、そちらの方が早かったかもしれません。
呼人浦キャンプ場付近
呼人と書いてヨビトと読みます。
無料のキャンプ場で、テントがいくつは張られていました。
網走湖はやわらかな空気につつまれていて、静かな湖です。
こんなところでキャンプとはうらやましいです。
網走湖とJR石北本線の間をあるいていたので、普通列車が通過しました。
山の上に見えるのは、天都山にある網走観光ホテルです。眺めがよさそうです。
旅館もとよし
宿泊予定のもとよしさんに到着です。踏切をわたった先にあります。
チェックインをし、通されたのは1Fの和室です。窓の前には建物がありあけられないためか、エアコンがついていました。古さと若干のタバコ臭は否めませんが、温泉・2食付で安いお値段なので許容範囲です。
お風呂はこんな感じのこじんまりした温泉です。
単純泉で加温してあり、若干の塩素臭があったのでおそらく塩素殺菌していると思います。とはいえ、42℃くらいの気持ちよい熱さのお湯で、さっぱりできました。
夕食は食堂で。おいしくいただきました。
廊下から見た印象ですが、ほとんどの部屋が埋まっていたようです。
メインのトイレは和式ですが、奥の方に1つ様式があるのでそちらを使いました。
不満としては、洗面所は男女共用なので使いづらかったところです。
ビジネスホテル慣れした人だといろいろ不便に感じるかもしれませんが、私は安く旅することを重視しているので、十分満足しました。