陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

舞鶴~天橋立~木津温泉(2020年10月西日本縦断旅行2日目)

 この日は、天橋立観光をして、丹後鉄道で木津温泉へ向かいいました。

 

舞鶴天橋立

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一晩明けても小雨が降っていました。

舞鶴は港はあるのに、山や入り江に囲まれているので、方向感覚がつかみづらいです。

山々は霧に包まれていました。

朝食

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スーパーホテルの朝食は、コロナの関係でお弁当。ハンバーグ弁当・鯖弁当・カレー・牛丼のいずれかを選び、あとは味噌汁とパンもいただけます。

想像以上のボリュームでした。

スーパーホテル東舞鶴駅【徒歩10分弱】

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雨が降っていましたが、ホテルはアーケード街にあり、駅までもほとんど屋根のある通りを通っていけるので助かりました。

(JR)7:59東舞鶴発→8:05西舞鶴着【210円】

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舞鶴始発ですが、通学の高校生で満杯状態。西舞鶴は1つ目の駅だったので、降りられるかどうか心配していましたが、高校生たちの9割以上が西舞鶴で下車。

さながら、ラッシュアワーの駅のような状態の中、改札を出ます。

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乗る予定の列車まで30分程度あったので、改札前の観光案内所付近の展示を見ていました。

舞鶴観光協会では、細川幽斎が籠城した田辺城を推しているようです。

細川幽斎は、古今伝授を受けた人ということで気になっていて、最近大河ドラマ細川藤孝としての人物像に触れ、ますます気になっていたところでした。

今回は時間の都合で立ち寄れませんが、細川幽斎について、もう少し学んでみたいと思いました。

(丹後鉄道)8:39西舞鶴発→9:20天橋立着【650円】

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丹後鉄道のホームへ移動し、列車を待ち、予定の列車へ搭乗。

出発時は3人だけでしたが、途中から天橋立ビューランドへ行くファミリーが乗ってきたりして、だんだんにぎわいました。

天橋立観光

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天橋立駅到着し、観光案内所で地図をもらい、天橋立観光へ出発です。

事前にネットで調べ、行きはレンタサイクル、股のぞきのできる傘松公園まで往復できるケーブルリフトと、帰りの観光船のセット1,600円を予定していたのですが、小雨がぱらつくためレンタサイクルは中止でした。

天橋立はレンタサイクルが充実していて、ほとんどのお土産屋さんがレンタサイクル400円でやっているので、借りられるところもあったのですが、セット券がお得かなあと思っていました。

そこで、行きの観光船と傘松公園ケーブル往復セットの1,200円のチケットにし、帰りに晴れていたら400円のレンタサイクルを追加することにしました。

 

知恩院文殊

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10時の便まで時間があったので、しばし散策。

日本三文殊のひとつとのこと。

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天橋立には、知恵の輪灯籠や文殊系のスウィーツがありましたが、こちらにルーツがあるようです。

 

廻旋橋

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一見普通の橋ですが、船が通るときは旋回するとのこと。

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この後私が乗船した観光船は、この旋回する橋の横を通ってやってきました。

が、天橋立まで向かう観光船は阿蘇海という内側しか通らないので、私がこの旋回橋を通り過ぎることはありませんでした。 

観光船

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こちらの観光船に乗船。1Fの客室と、屋上があります。

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乗船時間は10分強。天橋立の内側の阿蘇海を運行しています。 

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屋上に上ると、出航後まもなく、カモメが追っかけてきます。
思いがけず、カモメを間近で見られました。

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観光船からの天橋立は、陸地にしか見えませんでした。

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天橋立と反対側の岸には、舟屋が見えます。

観光地ではありますが、昔ながらの漁村でもあるのですね。

 元伊勢 籠(この)神社

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観光船を下船して、徒歩2分程度歩くと、丹後の一宮である元伊勢籠神社の鳥居が見えます。

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狛犬は国重要文化財指定・鎌倉時代の作といわれています。小顔で胸板が厚く上半身がとても逞しく、威風堂々としたポーズが特徴的。籠神社型といわれ数々のコピーが造られている日本を代表する狛犬の一つだそうです。

 

この先の境内は撮影禁止のため、拝殿や本殿の画像はありません。本殿は 伊勢神宮と同様の神明造りでした。

真名井神社

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籠神社から5分程度あるくと、奥宮である真名井神社の鳥居があります。

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 さらに、5分強坂道を登っていきます。

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真名井神社到着です。

気軽にお参りできる雰囲気ではなく、静かに空気を感じながらお参りさせていただくような雰囲気です。

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入り口には、天の眞名井の水があります。この水は天村雲命が神々が使われる「天の眞名井の水」を黄金の鉢に入れ、天上より持ち降った御神水と言われています。

岩から出ているところは手水のみで、飲料用にはすぐ後ろの建物のお水をいただくことになります。

のどが渇いていたので、御神水でのどを潤しました。

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鳥居の先は上り坂と階段です。

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真名井神社狛犬は狛龍です。玉を握っていて、ドラゴンボールのようです。

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 写真を撮れるのはここまでです。

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最後に拝殿のアップ写真を。

 

この後、拝殿でお参りし、拝殿の裏の岩倉を離れたところからお参りしました。

眞名井神社は古い神社の形式が保たれ、磐座が祭られています。約2500年前の古代の祭祀場跡との事で近づくことはできず、禁足地になっています。 

 

磐座は、磐座東座と磐座西座があります。神社のHPによると、磐座東座には豊受大神が祀られ、磐座西座には、天照大神・伊射奈岐大神・伊射奈美大神が祀られているとのこと。 

しかし、磐座の前の鳥居に並んでいる石の案内版には、東に天御中主大神、西に天照大神と書かれていました。 

HPを再度読むと、豊受大神の解説として「月神の一面をお持ちであり、天御中主神と同神であると伝えられる。」とあります。

 

由緒などを読んでも謎が深まるばかり。

 

しかしながら、空気が濃厚な空気と強力な磁場のような力が感じられ、とても厳かな空間です。かなりなパワースポットではないかと思います。

ケーブルカー傘松駅 
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 ケーブルカーにのって山頂へ。

有名な天橋立を眺めます。天橋立は、上から眺めるからこその美しさですね。

股のぞきもセットで。

こう見ると、天橋立元伊勢籠神社への参道にしか見えません。

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 冠島・沓島の遥拝所があります。

天照大神の孫といわれる元伊勢籠神社ご祭神彦火明命と市杵嶋姫命が天降り、夫婦となった神聖な島として神の島として信仰を集めてきたそうです。

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展望台やカフェなどにぎやかな場所でした。

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 展望台には、股のぞきをする台があるくらい、股のぞきが浸透しています。昔から、股のぞきで景観が変わることを楽しむ習慣があるからです。

2016年のイグ・ノーベル賞では、上半身をかがめて股の間から後ろの光景を見る「股のぞき効果」の視覚変化を研究した立命館大学の東山篤規教授と大阪大学の足立浩平教授が「知覚賞」を受賞しています。姿勢などの体感が視覚に直接影響する証拠の一つというとのこと。

確かに、写真を逆さにしてみたものと、股のぞきした景色は印象が違う気がしました。

傘松公園

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展望台から5分くらい坂道を登っていくと傘松公園があります。

ここにも展望台があり、さらに高いところから天橋立を見下ろせます。

天橋立散策

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天気は良くなり、レンタサイクルも再開されていましたが、歩いて50分程度だったので、徒歩で天橋立を渡ることにしました。松林の間に整備された道があります。

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 こちらは内海の阿蘇海側。ところどころベンチがあり休憩できます。

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 海面もキラキラして美しい海でした。

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 船越の松。この後も、命名松が続きます。

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 こちらは外海の宮津湾。白い砂浜が美しいです。

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 双双惣龍の松ですが、平成16年の台風23号で折れてしまったとのこと。現在は、その惨状を記憶にとどめるために、倒木などが残されていました。

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 鳶の鳴き声が聞こえたので見上げると、松の枝にとまっていました。

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 こんな感じの松林の中を歩きます。レンタサイクルで渡っている方も大勢いました。

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 小袖の松です。松の枝が左に向けて袖のように垂れ下がっています。

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 なかよしの松。

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 雪舟の松。国宝「雪舟天橋立図」があることから雪舟の名を引用したようです。

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 羽衣の松。羽衣天女伝説を連想させることから命名

この松が一番の人気スポットでした。

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 夫婦の松。1本の松が釣り合いの取れた2本に分かれています。

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 阿蘇の松。

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 芭蕉の句碑。

「一声の江に 横たふや ほととぎす」

芭蕉天橋立を詠んだ句はないものの、芭蕉の塚がないことを残念に思った地元の俳句愛好家たちが、句を選び、句碑を設立したとのこと。
いくらなんでも、やりすぎでは。。。

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 千實松。

千貫文目の価値があると言われたことから。

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 小女郎の松。

民話「橋立小女郎」の小径が付近にあることから。

どうやら、平成16年台風により倒木し、現在は2代目が襲名しているようです。 

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 晶子の松。

橋立を詠んだ与謝野晶子にちなみ命名された松。

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 橋立明神と磯清水です。海に囲まれているのに真水がわくことで昔から知られているそうです。日本の名水百選にも選ばれていますが、手水としてのみ利用できます。

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 知恵の松。

一本の松が三又になっていて「三人寄れば文殊の知恵」から引用。

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 はしだて茶屋です。結構にぎわっていました。

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 海では、水上バイクを楽しむ人もいました。

知恵の餅

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知恩院文殊堂の付近では、知恵の餅を販売しているお店がいくつかあります。

3個300円だったので一皿店内でいただきました。ちょうどよい甘さがおいしかったです。

天橋立木津温泉

(丹後鉄道)14:19発天橋立→15:24夕日ヶ浦木津温泉着【700円】

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 特急は使わず普通電車で。丹後鉄道はどの列車もカラフルです。

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宿泊予定の木津温泉到着。

木津温泉 ゑびすや

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 地図を見ると徒歩2分程度とのこと。その方向に見えるのは竹林。本当にこっちでいいのかと思いながら歩きましたが、ありました。

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ゑびすやさんです。

お部屋

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 一人にはぜいたくな広さ。

建物は古く、壁や畳もくたびれてはいますが、不快な感じは全くなく、むしろ、物を大切に使うことの良さをかんじさせてくれます。

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部屋の窓からの景色はこんな感じ。まったく観光地化されておらず、普通の田舎です。

館内

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 ロビーはこんな感じ。

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 食事をしたダイニング。食事中はほかにも人がいたので、夜中に撮影しました。

窓からは、中庭の竹林が見えます。

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私が泊まったのは新館でしたが、隣には大正館があります。

松本清張がこちらの「明月」に2か月寝泊まりして「Dの複合」を執筆したとのこと。

温泉

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 橘の湯。

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 どばどばかけ流しています。

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 夜になると、竹林がライトアップされ、雰囲気も変わります。

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 露天風呂も気持ちよかったです。

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 翌日は男女入れ替わり、こちらは行基の湯。

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露天風呂も。

 

温泉は、アルカリ性単純温泉で、無色透明・無味無臭。

しかしながら、肌なじみがよく、全身が癒されます。

 

木津温泉は1250年前に行基が発見したといわれ、京都でも一番古いそうです。

HPには以下の説明が。

「田畑のあちこちで、湯気があがっていることもあります。まるで大きな湯たんぽのうえに町があるようなものです。地中を掘るとすぐに湯脈にあたります。丹後の湯宿ゑびすやも、実は創業時から自前の源泉を持っています。ホテル内の敷地内、地中5メートルも掘ったところから湯が湧き出しているのです。」

1250年前から湧き続け、その上フレッシュなお湯なのですね。

夕食

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 夕食は海の幸、山の幸。 

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 魚もたけのこもおいしいです。 

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 てんぷらは揚げたて。 

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 うどんすき。 

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 松茸のお吸い物とお漬物がとにかくおいしかった。

以前から感じていたのだが、京都のお漬物は、どうしてこんなにおいしいのだろう。 

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竹林に生えている栗で作った、栗ババロア

栗が濃厚で、とってもおいしかった。

朝食

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朝食も、やはりお漬物がおいしかった。

おいしいごはんとお味噌汁、そして、お漬物があれば、ぜいたくな食事になることを痛感。