樺太(サハリン)旅行について調べてみた
「追跡 間宮林蔵探索ルート サハリン・アムール・択捉島へ」
「追跡 間宮林蔵探索ルート サハリン・アムール・択捉島へ」を読みました。
北海道新聞の記者として、北方四島・サハリン・アムール川流域で、間宮林蔵の足跡を追った経験のある作者によるものです。
江戸時代に、アイヌやニブフなど北方先住民族の住む島を、ひとりで、地図もなく探検して地図を作るということは、大変そうだなとは思っていたものの、具体的にはまったくイメージできませんでした。
この本を読んで、現地の自然や北方先住民族の生活などが具体的にわかり、なんでこんなことができたんだ、と間宮林蔵のすごさにとにかく感心してしまいました。
間宮林蔵の時代には、車・電車・飛行機ながなかったから大変だったことはもちろんですが、現代においてもサハリンには道路が整備されていないエリアも多く、かつて日本人が住んでいた場所を訪れるのも非常に困難だということを知りました。
2011年にはサハリンのユジノサハリンスクとアムール川中流域工業都市コウソモリスクナムアーレ間の約1,200kmを結ぶプロジェクトが発表され、間宮海峡にも巨大橋が建設されるというもの。しかし、ロシアの資金不足で進んでいないとのこと。原油価格やアメリカとの関係など国際情勢もあり、現時点では現実的ではなさそうです。
サハリンへの旅行について考える
サハリンというと、漠然とロシア領という知識しかなく、遠い異国というイメージですが、サハリン最南端のクリリオン岬から日本最北端の宗谷岬間の距離は約43km。フルマラソンと同じくらいなのです。
以前、稚内へ行ったとき、市内の道路標識にはロシア語が併記され、稚内港からはサハリン行きの船がでていることを知りました。
そこで、サハリン旅行をするとすると、どんな感じになるのか調べてみました。
航空便
日本からユジノサハリンクスまでの航空便は、新千歳と成田から出ています。最新情報では、2020年7月29日まで運休と発表されていますが、通常であれば以下の便があります。
●ユジノサハリンクス-新千歳間
区間 | 出発時刻 | 到着時刻 | 所要時間 | 曜日 |
ユジノサハリンスク – 新千歳 | 14:40 | 14:00 | 1:20 | 月・水 |
新千歳 – ユジノサハリンスク | 15:00 | 18:20 | 1:20 | 月・水 |
ユジノサハリンスク – 新千歳 | 9:30 | 8:50 | 1:20 | 土 |
新千歳- ユジノサハリンスク | 9:50 | 13:10 | 1:20 | 土 |
●ユジノサハリンクス-成田間
区間 | 出発時刻 | 到着時刻 | 所要時間 | 曜日 |
ユジノサハリンスク – 東京(成田) | 14:15 | 14:35 | 2:20 | 火・金 |
東京(成田) – ユジノサハリンスク | 16:50 | 21:05 | 2:15 | 火・金 |
●大人エコノミークラス運賃
片道 | 往復 | |
新千歳発・成田発 | 43,000円 | 84,700円 |
ユジノサハリンスク発 | 330 EUR | 650 EUR |
船便
稚内=コルサコフ航路は、北海道サハリン航路(稚内市)と、ロシアのサハリン海洋汽船(SASCO)の共同運行で、例年8~9月の夏季限定で運航されていました。しかし、2019年以降は運航が中止となっているようです。
2015年までは、利尻島など離島便を運行しているハートランドフェリーが定期航路を運航していたようですが撤退。現在は、「稚内・コルサコフ定期航路利用促進協議会」が貨物船チャーター事業のみ行なっているようです。
ツアー旅行
株式会社ノマドが、新千歳発着の3泊4日ツアーを催行していて、梅コース141,500~となっています。
ビザ
ロシア大使館・領事館で観光用ビザを発行する場合、発行までの期間が10日以上であれば無料です。また、サハリンは電子ビザ適用地域のため、WEB上でも申請できるようです。
観光地
市内にはサハリン州郷土博物館・ロシア正教会などがあるようです。情報がすくないですね。
宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」の着想を得るに至ったともいわれるサハリン鉄道もあり、寝台列車でサハリン鉄道全線613 kmを終着駅のノグリキまで行けるようです。
情報が少なく、新型コロナの影響でツアー旅行なども見当たりません。時期を改めて、再度調べた方がよさそうですね。