陸 海 空 未開の地

交通公共機関を利用した、国内一人旅の記録です。

落石岬フットパスを歩く_2020夏の道東旅行3

旅のきっかけ

根室は鉄道やバスの本数が少ないため、公共交通機関での旅にはかなりの制約があります。7月18日からは、根室半島遊覧バス「のさっぷ号」の運行もあり、主要観光地を一日で巡ることもできますが、自由に旅したい気持ちもあります。

観光情報を調べていると、根室には複数のフットパスがあることがわかりました。

厚床(あっとこ)・初田牛(はったうし)・別当賀(べっとが)・落石(おちいし)とあったのですが、私は岬が好きなので、岬巡りのできる落石フットパスを歩くことにしました。

www.nemuro-footpath.com

 

根室→落石

 〔鉄道〕根室8時24分→落石8時45分【200円】

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花咲線

根室から落石までは、花咲線で向かいます。この日は朝から冷えていたので、車内は6月だというのに暖房がついていました。車窓からの風景は、北海道らしい自然が続きます。

 

落石フットパス概要

落石には、二つのフットパスがあり、1つは岬パス、もう一つはシーサイドウェイ浜松パスです。

岬パスは、全長13.4km、所要時間5時間のコースです。どちらもルートマップが取扱店で200円で購入できます。

ルートマップはなくても大丈夫ですが、他にお金を落とすところもないので、購入しました。

www.nemuro-footpath.com

 

 落石岬の位置は、根室半島の付け根のあたりの太平洋側です。

 

落石駅~落石漁港

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落石駅舎

 落石駅から落石漁港までは、片道3km(約1時間)とルートマップに書かれていましたが、途中のガソリンスタンドにルートマップ購入で立ち寄っても、50分程度で歩けました。

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国道1123号

駅を出発し、5分少々するとガソリンスタンドが見えます。こちらで、ルートマップを購入しました。駅にはトイレがないため、こちらでお借りしました。

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巨大蕗

道沿いには、巨大な蕗が生い茂っていました。

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漁港の眺め

霧で景色は見えずらかったですが、途中からは、海を見おろせる高台の通りを歩きます。

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落石計画ゲストハウス

この先の旧無線局で、落石計画というアートプロジェクトが行なわれているので、その関連施設でしょうか。モダンで気になる建物です。

ochiishikeikaku.com

 

落石漁港~旧無線局

この区間の所要時間は約20分でした。 

9時30分ごろには、落石漁港付近に到着し、地図を見ながらすすみます。道案内もあるので、迷わず進めました。

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旧無線局まで

漁港の集落の先には、小高い丘がみえます。この丘を登っていきます。

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ゲート

いよいよ本格的なフットパスコースです。車止めのゲートがありますが、ここにバイオマストイレがあります。この先にトイレはありません。

ここから5分程度で旧無線局に到着します。

 

旧無線局~落石岬灯台

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旧無線局

1908年に北米航路の要衝として設置されたそうです。1931年にアメリカのリンドバーグ北太平洋横断飛行を行なった際も、無線で誘導し、濃霧の中を根室港に着水するという歴史的偉業ものこっているそうです。

中のアートプロジェクトの様子は見ることはできませんでした。

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分岐

ルートマップでは、反時計回りとなっているため、右へ向かうところです。今回は、天候が悪かったら落石灯台までいって引き返そうと考えていたため、反対回りの左にすすみました。

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木道

旧無線局から数分すると、木道が設置されているところにつきます。

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木道2

赤エゾマツの純林の中を歩きます。

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木道3

5分程度歩くと、赤エゾマツの林から湿原に変わります。

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木道4

落石岬灯台が見えてきます。

旧無線局から20分程度で落石岬灯台に到着です。

 

落石岬灯台~旧無線局

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落石岬灯台

雨は降らないものの、霧につつまれます。湿原にはアヤメがたくさん咲いていました。

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落石岬灯台のあやめ

灯台の近くから海を見おろせます。

 

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道には、フットパス用の→が書かれた棒が所々たっています。

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たまに、こんな感じで道がよくわからなくなりますが、棒が建っている方角を目指します。

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岬感がたまりません。

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写真だとわかりづらいのですが、起伏もあり、低地には沢がながれています。

足元も悪かったです。3,4回はぬかるみに足がはまりました。スニーカーだときついです。

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こちらも岬感がいいですね。

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地球環境モニタリングステーション

灯台から40分程度あるくと、高い塔のようなものが見えてきます。これは、地球環境モニタリングステーションといって、1995年から地球温暖化防止の取り組みとして、温室効果ガスなどの大気微量成分を観測しているそうです。

地球環境モニタリングステーションは、日本には、ここと波照間島の二カ所のみで、人為的影響の少ない場所が選ばれているそうです。

 

地球環境モニタリングステーションが建っているのが、落石岬です。

一般的には、旧無線局なども含む高台全体を落石岬と呼びますが、正式にはここが落石岬だそうです。

近づくと、道が砂利道になります。車も通れそうです。(関係車両)

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落石岬

地球環境モニタリングステーションを通り過ぎると、落石岬の先端まで歩けます。

が、かなり怖いです。先端に行くほど細くなるし、誤って足を滑らせたり、突風で揺らめいたりして落ちたら終わりです。

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落石岬

足がすくみました。より先端まで歩いた人の形跡がありますが、途中で引き返しました。

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ふたたび、湿原をひたすら歩いていきます。鹿が3,4頭一緒に行動しているのが見えました。かなり離れたところにいるのですが、逃げることもせず、じっとこちらを見ています。

珍しく、雄の鹿もいました。

最後にようやくきつねにも出会えました。

旧無線局にもどったのが11時15分ごろ。岬を1周するのに、1時間30分かかったことになります。 

 

太陽食堂

岬のある高台を下り、漁港へ到着です。

落石には食事できるところが2カ所あって、行きに通ってきた通りにある朝日食堂と、漁港そばにある太陽食堂です。

帰りは行きとは違うしお風ロードを通りたかったので、太陽食堂にしました。

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太陽食堂

ザ・昭和な感じの食堂でラーメンを頂きました。
 

しお風ロード

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行きより海側の通りを歩いて帰りました。

 

落石フットパスゴール

13時15分に落石駅に戻りました。太陽食堂で30分程休憩したので、フットパスの所要時間は4時間程度です。ルートマップ上の所要時間は5時間だったので、2割早くゴールしました。

次の目的地へ向かう列車の時間の関係もあり、遅れるわけにはいかず、早めのペースだったためでしょう。

ちなみに、この日にフットパスを歩いていた人とはすれ違いませんでした。旧無線局から落石岬灯台まで歩いているご夫婦とすれ違っただけです。

人間より鹿のほうが多いかもしれませんね。